国からお金が戻る高額医療費制度とは?治療費の控除はいくらなの?
高額医療制度はいくら戻ってくるの?
元気に毎日を過ごせていても、いきなり倒れることは誰にでもありえますよね。
いきなり高額な医療費がかかっても、国の高額医療費制度を使えば安心です。
突然の病気やケガ・入院など、万が一の事態に備えて国の補償制度を調べてました。
倒れてからじゃ遅いので、健康な内にぜひチェックしておくことをおすすめします!
お金が戻ってくる制度いろいろ
仕事中、仕事以外など条件によって補償制度は様々です。
目次
高額療養費制度
入院や治療費で高額を請求されたさいに、お金が戻ってくる制度です。
もし突然倒れて、入院費と治療費で120万円かかったとします。
その場合は、一旦、自分で3割の自己負担36万円を支払います。
そこで活用するのが高額療養費制度で、1ヶ月に支払い自己負担金の上限が年齢と収入で5段階に分かれています。
例えば年収370〜770万円の人だと、月の上限額は約9万円になります。
加入している健康保険に2年以内に申請すると、超過分として21万円が戻ってくるんです。
つまり医療費は120万が20万円以下で済んだことになります。
また、あらかじめ「限度額適用認定証」の交付をしておけば、はじめから支払いは上限だけで済みます。
この入院と治療により、仕事を4日以上休んだ場合は「傷病手当金」を健康保険組合に申請することで、給料の2/3が最長で一年半出ることになります。
仕事が原因で倒れた場合
ケガや病気をしたら、療養補償給付
傷病手当とは重複してもらえない。請求可能期限は2年が上限。指定病院や労災指定病院に申請。
⇒治療費が無料になる。
勤務できないなら、休業補償給付
休業中、賃金が出ない場合に申請する。傷病手当とは重複してもらえない。請求可能期限は2年が上限。
⇒給与の60%が支給される。
長期化したら、傷病補償年金
休業補償給付を受け始めて療養開始後一年半が経過しても治らない場合。労働基準監督署に申請。
⇒月給30万円で1級の場合は480万円支給される。
障害を負ったら、障害補償給付
仕事上の病気やケガで障害が残り、後遺障害が認定された場合。請求可能期間は5年。労働基準監督署に申請する。
⇒月給30万円で1級の場合は710万円支給される。
仕事以外の原因で倒れた場合
4日以上休んだら、傷病手当金
基本給の2/3が、最長で一年半支給される。国民健康保険加入者には原則適用されない。社会保険加入者対象で請求可能期限は2年。健康保険組合に申請。
⇒月収30万円で30日休んだ場合は、約20万円もらえる。
治療したら、高額療養費制度
1ヶ月の入院治療費が自己負担の上限を超えた場合。入院時の差額のベッド代や食事の一部は対象外、対象は健康保険加入者。請求可能期限は2年。会社員は健康保険組合に申請。自営業は市区町村に申請。
⇒医療費が100万円の場合、約21万円戻ってくる。
障害を負ったら、障害基礎年金
国民健康保険と厚生年金加入者が対象。請求可能期限は5年。厚生年金加入者は年金事務所、国民健康保険加入者は市区町村に申請。
⇒年間約78万円給付(2級の場合)
障害厚生年金
厚生年金加入者が障害を負った場合に障害基礎年金に加えて、収入額に応じた金額が受け取れる。請求可能期限は原則5年。年金事務所に申請。
⇒最低年59万円(3級の場合)
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状況が深刻化した場合
失業したら、失業保険(基本手当)
本人に働く意志があり前向きに活動していると判断された場合、賃金の45〜80%を上限を最長3年間まで延長できる。申請は原則1年以内だが、病気やケガなどで動けない場合は最長4年まで。ハローワークに申請。
⇒一日約2,000〜8,000円
他に方法がない場合は、生活保護
病気などで生活に困った場合、世帯年収の合計が国が定める最低制定生活費の基準を下回った場合に、市区町村の福祉事務所に申請。
⇒月16万円受給(東京都区部、3人世帯、33歳・29歳・4歳の場合)
指定の難病にかかったら、難病医療費助成制度
国が指定した難病にかかった場合、医療費の自己負担分の一部を国が負担する。市区町村に申請。
⇒自己負担が2割に軽減される。
誰でも申請できる確定申告は?
医療費控除
医療費が10万円を超えたら、所得税・住民税を軽減。請求可能期限は5年。
⇒医療費の一部が軽税になる。
セルフメディケーション税制
指定の医薬品を12,000円以上購入すると、住民税・所得税が軽減される。ただし医療費控除とは併用できない。請求可能期限は5年。
⇒薬の購入代金の一部が軽減される。
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民間保険の加入者は要確認
民間保険に加入している場合は、請求可能期限は3年。2020年4月からは5年になる。
家族が病気になったら、介護休業給付
家族の介護のために仕事を休まなくなくてはならなくなった場合。対象家族1名につき、通算93日。対象は雇用保険加入者。請求可能期限は2年。勤務先経由でハローワークなどに申請。
⇒給与の67%を受給できる。
まとめ
公的な制度はいざという時心強いですから、しっかりチェックして不測の事態にそなえましょう。
税金を納めているのですから、国の制度はできる限り使わなくては損ですよね。
知らないだけで、もらえなくなってしまうのは本当に税金の払い損ですから、知識を持っておくことが大切です。
とはいえ、健康でいることが何より一番ですから、元気で毎日過ごせるように健康管理も気をつけたいですね!
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